希少疾病領域のスペシャリティファーマとして
「JCRだからこそできるサステナビリティ」を推進していきます。
JCRは、「医薬品を通して人々の健康に貢献する」という企業理念のもと、1975年の創業以来、時代を先取りしたバイオ技術、細胞治療・再生医療技術で、希少疾病用医薬品を中心としたアンメット・メディカルニーズ(未だ満たされていない医療ニーズ)に応える画期的な新薬の創製を目指しています。
地球環境や社会を取り巻く状況・課題は、年を追うごとに変化していますが、JCRは医薬品メーカーとしての事業活動を通じて持続的な企業価値創造を図り、持続可能な社会の発展に貢献することが重要であると考えており、「希少疾病:Rare Diseases」、「環境:Environment」、「社会:Society」、「コーポレート・ガバナンス:Corporate Governance」を重点領域として取り組みを推進しています。特に、「希少疾病:Rare Diseases」はJCRの事業活動と密接に関係し、JCRだからこそ貢献できる領域です。超希少疾病に対しても治療薬の開発と新たな事業モデルの構築を進めてきたほか、医薬品へのアクセス向上にも取り組んできました。患者の皆さんの人数が少ない超希少疾病であっても「JCRだからこそできること」に積極的に取り組むことで、誰一人取り残さない社会の実現を目指します。
希少疾病(RD) | ||
---|---|---|
・ 希少疾病の治療選択肢の提供 |
||
環境(E) | 社会(S) | コーポレート・ガバナンス(G) |
|
|
|
常に変化する社会およびJCRを取り巻く状況・課題に対して、経営と一体となって深度ある議論や戦略の策定を行うため、「サステナビリティ諮問委員会」、「サステナビリティ委員会」、「環境委員会」を2022年7月に設置し、全社一丸となって、「JCRだからこそできるサステナビリティ」に取り組んでいます。
JCRは、サステナビリティの実現において、国際社会との連携・協調が何よりも重要であると認識しています。「誰一人取り残さない(No one will be left behind)」という持続可能な開発目標(SDGs)の精神に沿ってサステナビリティに関する取り組みを積極的に行い、その成果を社内外の幅広いステークホルダーに還元・共有しています。
JCRは、事業活動を通じて持続的な企業価値創造を図り、持続可能な社会の発展に貢献することが重要であると考えています。そのためにJCRが取り組むべき重要課題について、右記のプロセスで特定しています。各本部の責任者から選任されたサステナビリティ委員会メンバーが、誠意をもって推進し、継続的な委員会内の議論や各本部の協力を通じて、重要課題のリストを構築しました。
カテゴリ | 重要課題 | 現在の取り組み | 重要指標 | 2023年度の結果 | |
---|---|---|---|---|---|
実績値 | 説明 | ||||
RD | 希少疾病の治療選択肢の提供 |
|
臨床試験開始数 (目標:2027年度までに5品目) |
1品目 |
|
※詳細は、「JCRレポート2023」の該当箇所をご参照ください。
JCRは、希少疾病・超希少疾病に光を当て、「JCRでしか作れない医薬品」を新たな治療選択肢として提供することを使命としています。患者の皆さんとご家族の声に耳を傾け、困難をともに解決するための治療薬を、1日でも早く提供するための取り組みを進め、2027年度までに5品目の新たな治療薬の臨床試験を開始することを目指しています。
また、治療へのアクセスを広げ、世界中の誰もが必要な治療を受けられるように、希少疾病と闘う人々の健康に貢献していきます。そして、これらの取り組みが持続可能となる独自の事業モデルを構築し、継続的に社会に貢献することで、誰一人取り残さない社会の実現を目指します。
カテゴリ | 重要課題 | 現在の取り組み | 重要指標 | 2023年度の結果 | |
---|---|---|---|---|---|
実績値 | 説明 | ||||
E | 自然環境への配慮 |
|
|
|
|
※詳細は「JCRレポート2023」の該当箇所をご参照ください。
JCRは「医薬品を通して人々の健康に貢献する」を企業理念とする企業として、患者の皆さんや全ての人々の生活基盤を守るために環境保全を重要課題として捉えています。
創業以来「モノづくり」を自らの強みとして、15年以上にわたりシングルユース技術によるバイオ医薬品の製造を実施してきました。この製造法で用いる使い捨ての樹脂バッグをはじめ、開示しているScope3・Category1の大半を占めるプラスチック類の再利用の取り組みを実施していきます。
カテゴリ | 重要課題 | 現在の取り組み | 重要指標 | 2023年度の結果 | |
---|---|---|---|---|---|
実績値 | 説明 | ||||
S | 革新的な基盤技術の創製 |
|
|
※公開情報のみ |
※詳細は、「JCRレポート2023」の該当箇所をご参照ください。
JCRが開発し世界で初めてヒトでの血液脳関門通過を実証したプラットフォーム技術「J-Brain Cargo®」を基本コンセプトとした薬物送達技術をはじめ、様々な基盤技術を創出し、ライソゾーム病にとどまらない画期的な治療薬の創製を目指します。治療薬創製の結果として得られた知見は、積極的に国内外の学術論文・学会発表を行うことにより基盤技術のエビデンス構築を行います。
また、自社リソースを研究開発およびグローバル基準の製品製造へ重点的に投入するため、「J-Brain Cargo®」技術や新たに創製が期待される基盤技術を適用した開発品について、国内外の企業・研究機関との戦略的かつ積極的な共同研究やライセンス契約を進めていきます。
カテゴリ | 重要課題 | 現在の取り組み | 重要指標 | 2023年度の結果 | |
---|---|---|---|---|---|
実績値 | 説明 | ||||
S | バイオ医薬品のグローバル供給体制の構築 |
|
|
|
|
※詳細は、「JCRレポート2023」の該当箇所をご参照ください。
バイオ医薬品は製造法が従来の低分子医薬品より複雑なため、高度な技術および品質の確保が必要です。JCRでは、研究開発から商用生産まで一貫して製造管理・品質管理を行うことで、品質を維持しながら迅速かつ安定した製造を実現しています。また、バイオ製造技術を世界基準へと引き上げるべく、シングルユース技術の活用やDX導入を推進しています。
高品質なバイオ医薬品の製造に必要な原材料等を安定して確保するために、定期的な訪問監査を行って供給元の品質を担保します。また、生産拠点間で一貫性のある品質システムを運用するとともに、研究初期段階から治験薬・商業生産時までをカバーする品質管理体制を構築すること、および品質を重視する企業風土と人材を育成することで、高品質のバイオ医薬品を継続して製造します。
さらに、適正な原材料および製品在庫の確保、また柔軟かつ効率的な製造スケジュールにより、治験薬を含む医薬品の安定的なグローバルサプライチェーン体制を維持します。
カテゴリ | 重要課題 | 現在の取り組み | 重要指標 | 2023年度の結果 | |
---|---|---|---|---|---|
実績値 | 説明 | ||||
S | 成長を支える人材育成 |
|
|
|
|
※詳細は、「JCRレポート2023」の該当箇所をご参照ください。
「人的資本」への投資を進め、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの展開と組織浸透、個人と組織の活性化、エンゲージメントの向上推進等に取り組み、多様性に富む社員一人ひとりが輝ける職場環境づくりと本格的なグローバル事業の展開を見据えた次世代リーダーの育成・採用を強化し、「人と組織の成長」の取り組みを推進していきます。
JCRでは性別に関係なく優秀な社員を確保することを人材採用の方針としており、新卒採用の女性比率は過去5年平均44.7%となっています。また、全社の女性比率は42.1%であり、特に研究部門で49.0%、生産部門42.0%、開発部門48.7%と高く、現在の全社女性管理職比率14.5%は今後上昇していくことが期待されます。様々な制度を整備してきた結果、多様性に富む社員が活躍できる組織風土が醸成されており、すべての社員が能力を発揮できる職場環境づくりが着実に進んでいます。
これからも積極的に人材の育成に取り組み、グローバルで活躍できるスキルを身に付けた多様な次世代リーダーを育成し、持続的な企業の成長を支えていきます。
カテゴリ | 重要課題 | 現在の取り組み | 重要指標 | 2023年度の結果 | |
---|---|---|---|---|---|
実績値 | 説明 | ||||
G | 高い倫理性のある経営 |
|
|
|
【コミュニケーション活動の事例】
【リスクマネジメント活動】
【コンプライアンス研修】
|
※詳細は、コーポレートガバナンス報告書の該当箇所をご参照ください。
JCRでは、グローバル企業へと成長を続ける製薬会社に求められる倫理性、透明性、多様性が確保される組織体制の構築を図っています。風通しの良い環境づくり、経営層の現場理解、現場の意識向上等を目的とした役員と現場社員間のコミュニケーションを図る様々な活動を実施しています。これらの活動は経営に不可欠と考え、重要指標としています。
定期的に実施しているコンプライアンス研修では、経営層によるメッセージを冒頭に置き、全社一丸となったコンプライアンス意識の醸成を図っています。また、不正を許さない組織風土の醸成のために、内部通報制度を社内で周知して、制度の適切な運用を行っています。
各本部長ならびに子会社社長等を経営リスク管理者として構成するリスクマネジメント推進会議を設置しています。定期的に会議を開催し、各本部等におけるリスクマネジメント活動の集約や全社的なリスクの発生予防対策、事業継続計画の策定などの協議を行っています。
取締役会は社外取締役の構成割合が58.3%であり、活発な議論が取り交わされています。取締役会への高い出席率(2023年度98.5%)も活発な議論の前提となっています。また、毎年社外機関のサポートを受けて、全役員向けアンケート・社外常勤監査役によるヒアリングを実施し、取締役会の実効性評価を実施して取締役会運営の改善を図っています。